おコメ博士の闇米日記

オワコンと言われがちな日本のおコメ。令和のこの時代に、グローバル視点で日本でおコメを作る意味を考えます

農業史

「戦争と農業」の読書まとめ

京大の歴史研究者である藤原辰史先生の「戦争と農業」を読んだので紹介。 なかなかドキッとするタイトル。 戦争と農業 (インターナショナル新書) 作者: 藤原辰史 出版社/メーカー: 集英社インターナショナル 発売日: 2017/10/06 メディア: 新書 この商品を含…

北海道博物館で歴史を振り返る

最近はもっぱら札幌なので、以前から興味をもっていた北海道博物館なる場所に行ってきました。 北海道博物館 入場料は、一般は600円、高校生・大学生は300円です。 内容は濃いので北海道の歴史に興味ある人は払う価値はあるはず。 会場に入ると、いきなりナ…

日本農業のディストピア③ ―「Open the door!」再度やってきた市場原理と自由貿易の黒船―

前回の記事で、戦後日本がコメ不足からコメ余りに至る過程で、コメを作る大義を失っていった経緯を振り返りました。 mroneofthem.hatenablog.com 1970年代以降、作る意味を失い弱っていく日本のコメ業界に追い打ちをかけるように、今度は市場原理や自由貿易…

日本農業のディストピア② ―戦後日本コメ作りの諸行無常―

≫終戦直後のコメ不足 激しい戦争の余韻冷めやらぬ1950年代初頭、空から降ってくる爆弾に怯えることはなくなりましたが、戦中から続くコメ不足が依然として継続していました。それは、1000万人餓死説が流れる程の食料危機でした。 (1955年に撮影された日本の…

農業論はキモは論点整理

「論」とつくもの、すべてに該当するでしょうが、特に農業論は、論点整理が重要です。 というのも、農業がもつ顔はいかにも多彩です。 したがってどんな角度から、どんなタイムスパンで農業を見るかが論にとって極めて重要になります。 ***** 農業はそ…

低コスト化は進むよどこまでも。

そもそも人類史上、農業の誕生は「史上最大の詐欺」と言われてたりします。 なぜかというと、一見農業は食糧を増加させ、食生活を改善し、余暇を増やしてくれるように見えますが、実際には人口爆発と飽食エリートを誕生させ、格差を増やし、平均的農耕民はよ…