おコメ博士の闇米日記

日本農業(特におコメ)について考えるブログです。

グローバル経済で勝算ありの日本酒マーケット

後継者不足、米価低迷、組織の隠蔽体質・・・

日本農業のマジョリティには目を覆いたくなる私ですが、実は日本酒業界の未来は明るいと思ってます。

なぜかというと、当面は日本酒はグローバル経済の下で輸出に向いている品目と思うからです。

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例えばただのお米を栽培し輸出する場合、日本で栽培すること自体が(1)国際基準でみてコスト高(2)手法の模倣が海外でもしやすい(3)利益率が低い、訳です。

結果、日本米のマーケットはアジアで広がっているものの、日本米をアジアで生産した方がコストが低いので、日本企業が生産地をアジアに移してたりします。人件費も安いですからね。

その辺りは以前の記事で触れました。

mroneofthem.hatenablog.com

その点、日本酒はまだまだ強い。

酒米を栽培することも、日本酒を醸造することも、現実には海外でも可能ですが、日本酒の発酵過程である並行複発酵は世界で最も難しい手法のため、そう簡単には模倣できません。

日本酒醸造のノウハウ、そのために設備投資、高度な能力をもつ人材確保等、ハードルが高い訳ですね。最近では2016年から堂島麦酒醸造所がイギリスに日本酒醸造のための醸造所を作っていますが、投入資本に対してどれだけペイ出来るかはまだ未知数と思ってます。まだ建設中ですし。


イギリス初!日本酒の醸造所建設がスタート(16/10/29)

 

海外に醸造所を作らなくても、今や流通コストはとても下がっているので、日本国内の酒蔵で生産した高品質な日本酒を、アメリカや香港などの日本酒人気エリアに卸すのは手堅いルートです。

実際、最近3年の日本酒輸出金額は、115億、140億、156億と順調に増加しており、これはコメ単体の約6~8倍の金額です。儲かってますね。

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(米をめぐる関係資料 平成29年11月 農林水産省より抜粋)

 

やっぱり日本酒は加工品なので、高くても買う人が多くいますし、日本酒好きの外国人は確実に増えています。

以前料理店で隣になった香港の人は、香港で日本酒を買うと2倍はするので、日本に旅行に来て根こそぎ買って帰ると言ってましたね。日本人よりも、日本酒好きです。

 

つまり、まだ日本酒には関税がかけられてますからね。

今後のTPP交渉の進捗いかんでは、日本酒業界は更に勢いづけると思ってます。