おコメ博士の闇米日記

オワコンと言われがちな日本のおコメ。令和のこの時代に、グローバル視点で日本でおコメを作る意味を考えます

アマゾン帝国は食農業界にもやってくる

2017年年末、日本のテレビでアマゾンがCM打ちまくってます。

かくいう私も、アマゾンプライム会員で、映画鑑賞には重宝してますよ。便利です。

さて、実は食農業界にも参入しはじめているアマゾン。

丁度今年、アメリカの自然食品大手のホールフーズを買収しました。

jp.reuters.com

 この買収ニュースに際してはアメリカTwitterコミュでこんなジョークが。

「アレクサ、ホールフーズから何か買って。」

「わかりました。ホールフーズを買収します。」

ベゾスCEOともなればアレクサでホールフーズを買っちゃえる、というジョークです。

 

さてさて、これはアメリカの話ですけど、どの国の食農界も他人事ではない話だと思います。なぜって?

アマゾンの流通システムは超便利で、便利故に既存の食農ネットワークをぶっ壊しかねないからです。良くも悪くも、です。

現にアマゾン利用者がどんどん増えているので、今や日本のアマゾンで米を始め、野菜、果物、なんでも買えるようになっています。

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これ、今はまだ国産のものがほとんどですけど、外国産の安くて、レビューも高いものが表示されるようになったら、みんな買うんじゃないですかね?

5kgや10kgのお米を、自宅まで宅配してくれる訳ですし。

僕はおコメ農家さんの知り合いがいるし、こだわりもあるので、顔が見える人から買いますけど、そうじゃない人は結局レビューを参考にしたり、値段で買うでしょうからね。

勿論まだ関税という障壁はあって(日本へ米を輸出するには関税778%)、まだ国内の農業は守られてはいるんですけど、今年EPAでほとんどの品目の関税撤廃を目指す交渉が合意されてもいる訳なので、確実にそういう世界(世界全体で競争しなきゃならない世界)は迫っています。

かつて関税以外の障壁だった流通コストは、ここ数十年で激減してますからね。

そのあたりの経緯は↓のコンテナ物語に詳しいです。

(コンテナという一見単純な鉄の箱の発明によって流通ネットワークが激変した)

コンテナ物語

コンテナ物語

 

いやはや、世界は小さくなりました。

なので、小さな世界を前提に物事を考える必要があると思うのですよ。