おコメ博士の闇米日記

オワコンと言われがちな日本のおコメ。令和のこの時代に、グローバル視点で日本でおコメを作る意味を考えます

気まぐれなお天道様に振り回されるからこその農業保険

農業はお天気のお陰で成り立つ産業ですが、なにかってぇとお天気は気まぐれで、時には農業に牙を向く存在でもあります。

こればかりは、農業のプロと言えどもどうしようもありません。

近年では、2016年の6月の台風の影響で、北海道の農業被害額が542億円以上(1981年の56水害以来の規模)に達しています。ジャガイモやタマネギが浸水している映像を見た人も多いのでは。

www.nikkei.com

プロフェッショナルこそ、自分に厳しい姿勢をもっているものですが、いくら農業のプロと言えども、お天気だけはどうにもなりません。

農業には、そうしたどうにもならない大きなもの(天候)にめちゃくちゃ左右される産業なのですが、一次産業以外の人には分かってもらえなかったりします。

なんか対策あったんじゃないか?それは甘えじゃないのか?って。

でも、これですからねぇ。

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無理でしょうよ。。。

まぁ、農のある暮らし、という視点でいえば、宮沢賢治のように「ヒドリノトキハナミダヲナガシ サムサノナツハオロオロアルキ」で美しいという感じもしますが、多くの人は中々この価値観で生きるのは難しいと思います。

ということで、社会として農業が必要なら、農業をやる人がいきなり後頭部をガツンと殴られても食っていけるように、保険という制度をもっている訳です。

最近は農業のビジネス化を推し進めようという動きが顕著ですが、保険という制度をしっかりと作っておかないと、リスクの方が高くてみんな辞めてしまいます。

実際、農地法の改正もあって企業の農業分野進出が増えた時期がありましたが、苦戦の話を聞くことが多いです。CSR(企業の社会的責任)の一部として農業をやるならまだしもですが、必ず利益を出さなくては、という通常のビジネスの状態だと農業は中々苦しいものですからね。

 

さて、日本では、自然災害による収量減少に対し補償する農業共済制度(価格低下などは補填されない)が長く続いてきましたが、2017年6月の国会での可決により、新しい収入保険制度が創設されています。

これで、自然災害のみならず、価格低下も含めた収入減少も補填されるようになりました。

 

台本ある感は半端ないですが、↓のビデオが分かりやすく説明してくれてますので、興味がある人はどうぞ。

(掛け金の話もあります)


収入保険制度について