北海道の一人勝ち?これからの食農業界勢力図
北海道という領域は、日本農業において極めて特殊です。
開拓から未だ150年程度という短い歴史もさることながら、その広大な農地は、アメリカの広大な農地を思わせます。米軍基地が面積の10%を占める沖縄と同様に、辺境の島というは、日本と外国の曖昧な領域になる運命なのでしょうか。
北海道は、日本のような外国であり、外国のような日本なのです。
三愛の丘展望台から広い畑と十勝連峰・・ posted by (C)kazutan3@YCC
さて、北海道の農業としての特殊性は、なんといっても農地面積のスケールサイズにあります。
この表は、一戸当たりの経営耕地面積を示すものですが、北海道の面積は全国平均の10倍以上です。
最近は低コスト化や効率化を目論んで、全国的に農地の集積化・大規模化が進んでいますが、この10倍程度の差が埋まることはことは有り得ません。また、元々歴史が浅く、地域の人間関係が本土に比べればドライな北海道では、農業を地域の営みとして行うというより、経営という視点で行う風土があります。
これは、農業のビジネス化が進んでいる今の時代には、ぴったりです。
つまり、北海道以外の都府県では、北海道のようなスケールメリットを活かした農業で勝負をすると、たいてい北海道の後塵を喫することになるでしょう。
そして、自由貿易交渉が進んでいずれ関税がゼロになれば、北海道よりも更にスケールメリットを活かした各国の農業と対峙しなくてはなりません。
いきなり外国を意識することは難しい。でも、外国のような日本である北海道を意識し、その違いを認識することは、日本農業にとって重要な視点です。
さて、「ゆめぴりか」というヒット商品を生み出した北海道ですが、その後も動きは続いています。
「ゆめぴりか」が全国的な市民権を得たので、各農協が「よりうまいゆめぴりか」を作るために独自基準を続々と作っている訳ですね。
ブランド米の競争は厳しくなってますが、北海道の農地の特性や品種の認知度、最近の気温上昇傾向からいって、北海道はこれから農業のアドバンテージが大きい地域だと思ってます。要注目。
実際、今時点でも「ゆめぴりか」はかなり美味しいですよ。
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