おコメ博士の闇米日記

オワコンと言われがちな日本のおコメ。令和のこの時代に、グローバル視点で日本でおコメを作る意味を考えます

キレイごとのようでバカに出来ないSDGs

2017年にピコ太郎さんが外務省とコラボしてSDGsのPR活動をしていました。

(↓この顔いいね)


ピコ太郎 × 外務省(SDGs)~PPAP~

SDGsとは、Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称です。

表向きには、国連サミットで採択されたアジェンダの中で記載された、2016年から2030年までの国際的な目標のことを意味します。つまりそれぞれ国で色んな事情があるけれども、協力して共通の目標つくっていこうぜ的なことです。

「地球上の誰一人として取り残さない」ことを誓ってるあたり、キレイごと臭がプンプンしますが(もう既に取り残されている人達はたくさんいるから)、ここで示されてる価値観は、結果それぞれの産業を規制する根拠ともなるので、そうバカにできないものだと思っています。

さて、SDGsの内容についてですが、最後に複数形のがついていることからも分かるように、目標がいくつもあるのです。

その数、17個

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その中で、例えば農業に関連深いものとして「2.飢餓の解消」があります。

FAO関連のホームページで、その詳細についてみると、こんなことが書いてあります。

増大する世界人口への食料供給と地球環境への配慮を両立させるのは途方もなく大きな課題であるが、食料システムと農業の構造を変え、持続可能な生活・労働慣行を取り入れ、ガバナンスを向上させ、政治意思を固めて実践すれば達成可能である。地球の生態系への圧力が高まっていることを考慮すると、食料生産量の増大は持続可能かつ環境に優しい方法で達成しなければならない。最近のデータによれば、気候変動や生物多様性の消失といった圧力は、すでに地球の生態系の処理能力を脅かす水準にまで変化している。

目標1・2・12 | FAO駐日連絡事務所 Liaison Office in Japan | Food and Agriculture Organization of the United Nations

かなり危機感ピリピリの文章ですね。

この文章のミソは、「人口めっちゃ増えてきてるから食糧ふやさなきゃいけないんだけど、どんな作り方でもオッケーってことになったら結果みんな沈んじゃうぜ」、ってことがニンニク臭のようにツーンと鼻の奥まで匂ってくること。

危機を煽るのは好きではないんですが、農業分野でも、目先の効率化を追求するあまり生態系への影響を軽視してきたツケは結構たまっていたりします。

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科学的な知見に右往左往するのは賢明とは言えませんが、どうせキレイごとだろうと高をくくっている(農家のおじさんあるある)よりは、世界的な潮流を踏まえた上でこれからの農業の方法を考えていた方が、色々と変えなくてはいけない時にバタバタしなくていいと思ったりしています。