北海道博物館で歴史を振り返る
最近はもっぱら札幌なので、以前から興味をもっていた北海道博物館なる場所に行ってきました。
入場料は、一般は600円、高校生・大学生は300円です。
内容は濃いので北海道の歴史に興味ある人は払う価値はあるはず。
会場に入ると、いきなりナウマンゾウの化石実物が出てきます。でかい・・・
展示は、このナウマンゾウ等を紹介した「北海道120万年物語」という大スケールのテーマに始まり、「アイヌ文化の世界」「北海道らしさの秘密」「わたしたちの時代へ」「生き物たちの北海道」の計5つのテーマで構成されています。
壮大だし、再現模型も多く、資料としての面白さはかなり高い、というのが個人の印象。
「アイヌ文化の世界」では、アイヌの伝統的な衣服であるアレが、なんとオヒョウという樹の樹皮から作られてるってことを初めて知って、アイヌの人すごいな、と感激したりした私。
この服が、
樹から作られてるとは!
なんでも、オヒョウという樹の皮を剥いで、茹でて、繊維とりだして、編んで(かなり省略してます)っていう長いプロセスを経て服になるんですよ。やばいですね。
それで、昔のアイヌの人の家なんかはこんな感じ。
寒そうではあるけど、なんか楽しそうな感じですよね。秘密基地的で。
テーマ「私たちの時代へ」では、北海道の人口と耕地面積が明治以降どんどん増えていってるグラフなんかがあって、こんな分かりやすいグラフあるのってくらいシンプル。
あと個人的に驚いたのは、1960年代後半までは農業ではまだウマの力に頼っていたってこと。全体でみるとトラクターの歴史って、そんな浅いんだ、と思いました。
他にも、農業関連の展示もかなり多くあって、例えば馬を使ってプラウをかけている(耕す)所の再現模型があります。砂糖をつくるための、てんさい畑ですね。
北海道は明治期から洋式農具を導入してるので、農業の経緯も本州とは違ってかなりヨーロッパ的なんです。
おコメでも、かなり昔の段階から直播器を使っていて、移植が主流だった日本農業の中では一線を画しています。直播だと、雑草にやられる可能性が高くなるもののですが、北海道だと気温が低いので雑草の生育がそこまでなのと、除草剤併用すれば問題なかったんですかね。ちょっとそこらへんは分かりません。
他にも、開拓に使われたたくさんの種類の鍬(こんなにあるんかい)だったり、
開拓の裏でコキ使われていた囚人たちの過酷で暗い事実だったり、
も見れるので、盛りだくさんという感じでした。
日本農業と北海道農業は内容が全然違いますが、それもこうした経緯をみてみると納得。人のマインドも違うことが多いですし、歴史を知ることは勉強になります。
ということで、今回は北海道博物館のレポートでした。