おコメ博士の闇米日記

オワコンと言われがちな日本のおコメ。令和のこの時代に、グローバル視点で日本でおコメを作る意味を考えます

男子必見。農業男子は長生きできてお得という話

今週のお題は「体調管理」ということで、こんなニュースを紹介します。

agri.mynavi.jp


そう、なんと農作業が体にいいというデータがあるのです。

データの詳細を見るのはとりあえず置いておいて、確かに農村地帯ではじいちゃんばあちゃんが元気に農作業に精を出しているのをよく見かけるもの。元気だなぁというイメージがありますよね。

これは農業者が元気、というより、元気じゃないと農作業はやれないからなのかもしれませんが。体をガッツリこわした人が杖をつきながらヨタヨタ畑に出てくることは基本ないからです。


 更に更に、自分や家族が実際に食べる野菜を作るとなると、あまり農薬をかけたくないなと思うのが人情というもの。それに肥料を入れすぎると雑味が増す傾向があるので、施肥管理も販売用よりも結構きをつけたりするのが農家あるある。こだわって育てた野菜を新鮮な状態で食べていれば、当然健康にもいいでしょう。新鮮なものって、それだけでかなり美味しいというのは、意外と知られていないことであったりします。

    もっと言うと、農業の経験が蓄積すると食べ物の良し悪しが分かるようになって、スーパーマーケットで売っている極普通の野菜にストレスを感じるようになったりします。トマトとかキュウリとか特にです(甘くないし食感も悪く感じちゃうんです)。だからあまり買わないし、近所の人が作ってる野菜をもらったり、自給したりするようになって、尚更体にはいい訳ですよ。
 そうそう、運動面でも、畑をせっせとやっている人でぶよぶよした人はみたことがないです。外で全身を使って動いていれば、エクササイズなんぞやらなくても、十分すぎるほど運動がとれますからね。ただ腰への負担は気をつけないと、偉い目にあうことも事実です。
 そう考えると、あまり規模を大きくしないでも、家庭菜園的なスケールで家族分の野菜を育てるのが経営的プレッシャーも肉体的負担も少なくて良いような気もしますが、この記事では農業経営を意味する自営農業者の寿命が延びているとのこと。失敗してもまぁいいや、という環境下でやるのと、失敗したら家計に直結する、というプレッシャーの下でやるのとでは、作業への腰の入り方が違う、だからエクササイズ効果も違うといったことなのでしょうか。

検査着の男性のイラスト(健康診断)
 なんにせよ、これからの高齢化社会細々とでも農業やる人が増えると、健康になって保険料が減るし、美味しいものが食べれて幸福感は増すし、社会にとっては良いことだらけだと個人的には思うのですが、皆さんはどう感じるでしょうか。まぁ、そう考えてふらっとやってみて、農業がそんなに甘くない作業(だからこそいい運動になるのだけど)であることを痛感することも多い訳ですが。

 

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早稲田大の堀口教授と弦間教授のアンケート調査概要

1)特に自営農業男子は農業やることによって平均寿命が伸びている感じ

男性:自営農業者の平均死亡年齢81.5歳、それ以外73.3歳
女性:自営農業者の平均死亡年齢84.1歳、それ以外82.5歳

 

2)仕事してる期間が長い方が健康寿命が長い感じ

男性:自営農業者の引退までの就労期間50.8年、それ以外37.5年
女性:自営農業者の引退までの就労期間49.1年、それ以外28.0年

 

3)引退年齢:農家はしぶとく仕事をする

男性:74.2歳、それ以外64.3歳
女性:72.8歳、それ以外60.8歳

 

4)自営農業者は引退したら即死んでくスタイル?

男性:自営農業者の引退後死亡までの期間7.4年、それ以外9.6歳
女性:自営農業者の引退後死亡までの期間11.0年、それ以外19.3歳


※ただこれらデータはあくまでも科学的論文に掲載されるような水準のものではなく、調査の範疇に入るものなのでお見知りおきを。

「ピンピンコロリ」農業者は長寿で元気 国内初「農業者の後期高齢者医療費は非農業者の7割」を証明 – 早稲田大学