地理Bはおもろい。気温と雨と気圧と私。天気が生まれるメカニズム
ー65℃ ってなによって話ですが、地球には色んな気候があって、それは地理によってだいたい法則が決まっているのがオモロイ所。
↗のニュースで取り上げたロシアのヤクーツクは、最も低い地上気温が観察される寒局に近い場所にあるので、7月は38℃くらいの高温になるのに、冬はご覧のようにー65℃になったりして気温差が100℃くらいあったりします。
やばいですよね。
そんな風に、地理的特徴はその地域独自の気候をもたらすので、植えやすい作物や時期が地域オリジナルなものになって農業に特徴が出たり、文化や経済にも大きな影響をもたらしてます。
なので、色んなことを遡っていくと地理にたどり着く。
そこが、地理のオモロイところですね。
≫気温と降水量
さて、気候にとって重要なふたつの因子は気温と降水量です。
朝ねぼけまなこで見る天気予報で気になるのは、基本的には今日が暑いのか寒いのか(気温)、と雨が降るのか降らないのか(降水量)、ですよね。
*気温
で、一年間の中で一番暑い月と一番寒い月の差のことを年較差というんですが、基本的に年較差は大陸性気候で大きく、海洋性気候で小さいという法則があります。
なんでかっていうと、水の問題。
水は物質中でもっとも比熱が大きいので、温まりにくく冷めにくい訳です。
砂漠は水がないので昼あついし夜さむいですよね。
砂漠にドドンと水があったら水が熱を吸収するのでもっと寒暖差は小さくなるのです。
*降水量
で、もひとつは雨。
雨が降るには雲が必要ですが、雲には上昇気流が必要です。
地表近くで暖められた空気のカタマリが、膨張しながら上昇して、膨張すると空気は温度が下がるので、上空で露点に達して雨ができるのです。
そのむかし雨乞いのために火をたいて上昇気流を作っていたことが日本でありましたが、規模が小さいので雨乞い程度の人為的なたき火で雨は降らないにしても、上昇気流をつくるっていう行為自体はメカニズムとして正しかった訳ですね。
≫雨が降りやすい地形って?
雨は上昇気流がある所で降ると言いました。
なので、上昇気流が生じやすい地形では必然的に雨が多くなります。
そう、山ですね。
山といっても、風が吹いてくる方の山。風が山の斜面をのぼって勝手に上昇するので、雲ができて雨が降る訳です。
日本は世界平均の2倍以上の雨が降る国ですが、その理由の一つに日本国土の約6割が山地で占められていることにあります。
上昇気流を生むためにあるような国ですね。
ちなみに、上昇気流を生みやすい他の場所としては、気団と気団の境界や、気圧の低いところ、が挙げられます。
日本の梅雨は寒気団と暖気団がぶつかるため、暖気が上昇して多くの雲が生まれ、上から押さえつける空気の圧力が弱ければ(つまり低気圧)、気流は上昇しやすいく雲を作ります。
気圧がもたらす気候への影響は大きいので、次の段でもすこし詳しくみていきます。
≫気圧が風を生んでいる
で、これらの風ってすべて気圧の違いによって生まれているもんなんですよね。
だから世界における大まかな気圧を理解しておけば風もわかるのです。
例えば貿易風は、中緯度高圧帯から赤道らへんに向かって吹く風。
地球の自転の影響を受けるので、一年中東から西に吹いています。
偏西風は、中緯度高圧帯から、貿易風とは逆の高緯度低圧帯に吹く風。
北大西洋海流の暖気がこの偏西風によってヨーロッパに運ばれてくるので、ドイツやイギリスは緯度でいえば稚内よりもずっと北なのに、一年中気温が下がらないという気候的恩恵をうけています。彼等からしたら偏西風様様ですね。
こんな風に、気候といっても気温や雨や気圧や風や海流といった様々な要素がからみあって生み出されるものなので、とても複雑です。
天気予報がなかなか当たらない訳です。