バレンタインデーに語りたいチョコレートのスイートでビターな真実
今週のお題「バレンタインデー」ということで、チョコレートにまつわる話を一席。
チョコレートの主原料であるカカオ豆は、日本では作ることが出来ません。
その理由は、カカオの樹の生育条件が非常に限定されていること。
平均気温27度以上とか、年間を通じて気温の上下幅が狭いとか、降雨量は年間2,000mm以上の高温多湿とか、土壌の水はけが良い、とか。
言わばカカオの樹は、年収1000万以上で長身でイケメンじゃないと結婚したくないと言ってる女の子みたいにワガママなのです。
そんなことを言ってるとハードルはめっちゃ上がってエントリーできる男子は少なくなりますよね。
なので、わがままなカカオの樹は日本の気候風土に合わないので、主に赤道を挟んで南北緯20度以内の西アフリカ、東南アジア、中南米で生産されることになります。で、カカオ豆の生産量ランキングはこちら。
なので、チョコレート好きな僕らは、海外から輸入しているカカオ豆を食べていることになるのですよ。
といっても、日本人の一人当たりチョコレート消費量は、世界第17位*1。
ドイツ、イギリス、スイスがトップ3で、日本の5倍以上食べてます。
ドイツ人は年間平均で11.2kgのチョコレートを食べてるとのことなので、我々に馴染み深い明治の板チョコで換算すると、毎日板チョコを半分以上食べてることになります。恐るべし、ゲルマン魂。まぁ甘党からすれば食べられないことはないけどね。。。
明治のチョコレートといえば、2017年は高級路線のザ・チョコレートがヒットして、明治ホールディングスの純利益10%増に貢献したとか。なんでも外国人にも好評なようなので、今度たべてみようかな。。。
と、ここで突然ですが「カカオの真実」というフジテレビのあいのり内で放送された短い動画があります。
要約すると、チョコレート消費国はもっぱら先進国ですが、その陰でガーナ等の発展途上国で労働者が搾取されている、という話。アフリカではありがちな話ですが。
さすがに今では状況が改善されているのだろうと思ったのですが、色々調べてみると、手がかかるカカオ栽培は現在も人身売買や児童労働などの問題の温床となっているとのこと。歴史を振り返ると先進国は発展と同時に相当ひどいことをやっているものです。
私もスイートに浮かれるただの甘党ですが、そのスイートが成立する原理を知ってみると、ビターだなと思うのでした。なんにせよ、知ること、考えることが大事ですね。
と、そんなことで、バレンタインデーに女の子からチョコレートをもらったら、そんなグローバルな視点でチョコレートをふと見つめてみるのはどうでしょうか。
と言っても、チョコをくれた女の子に真実を伝えるのは、TPOを弁えて、というのが賢明な態度になるでしょうが。チョコレートはビターでも、二人の関係はスイートになることをお祈りします。