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♯05 スペイン旅行計画01

さて、近々スペイン旅行を考えているおコメ研究者のKeitaです。

前回のブログで、ヨーロッパ旅行を計画していると書きましたが、10日間程度の旅で移動距離を長くするのは旅がぼやけると思ったので、スペイン一択で攻めたいと思います。 お財布事情もあったけどね・・・

mroneofthem.hatenablog.com

 スペインにした理由は、まず、EU内で最大の有機農業面積(159万ha)をもつ国で、かつEU二番目のおコメ生産国(1位はイタリアで134万t/年。2位がスペインで85万t/年。ちなみに日本はスペインの約13倍の1076万t/年。2013年FAO統計)のためです。ヨーロッパでも、有機農業勃興当初は「宗教」という扱いが強く怪しげに見られることが多かった訳ですが、今では一般農業に色々問題が出てきたこともあり、かなりの市民権を得ています。個人的な印象としてヨーロッパの国々は、そうした小さな活動を長期的に継続しながら社会に定着させるのが上手な印象をもっているのですが、なんでそんなことが可能なのか?を実感してみたいのがスペイン行きの理由です。

www.tanbo-kubota.co.jp

他にも、スペインのバレンシア地方では日本でも行われている冬期湛水農法をクボタ農機を使ってやっているおっちゃんがいたり、もします。このおっちゃんに突撃訪問するのも有りですね。

そしてチケットの予約も完了しました。往復いずれも東京─ドバイバルセロナエミレーツ航空の経路で12万程です。他にもモスクワ経由で10万程のやつもあり惹かれましたが、トランジットが長いので止めときました。モスクワ空港プーチンマトリョーシカを買うのは将来のお楽しみ・・・

スペイン到着後はバスを考えていますが、ユーレイスパス(4日乗り放題で約3万)と併用でもいいかもしれません。

ユーレイル スペイン パス と 乗車券 どちらが安い?

そもそも東京移動までに往復3万程度かかるので、移動費だけで20万近くは行きそうですね。+食費+宿泊費+買い物で30万以内はなかなか厳しいかも、と思い始めてもいます。とはいえここ3年間海外に行ける機会がなかったので、気分に任せて多少は散財してもいいのかな。

♯04 ヨーロッパ旅行計画01 ぼんやりと

近々、ヨーロッパにぶらり一人旅を計画しています。

これといった目的もありませんが、知的好奇心として農業について日本と世界とを比較したいなと漠然と考えていたので、常日頃仕組みづくりが上手いなと思わされているヨーロッパの食業界の雰囲気を実感しておきたい、と思ったからでもあります。とは言え、かなり気分転換的要素の強い旅なので、未だここを見たい!という具体的な計画には至っていません。なにせ、まだチケットすらとっていませんからねorz

しかし「地球の歩き方 ヨーロッパ編」を買ってパラパラと見ていると俄然テンションがあがってきて、旅行プランを少しずつ立てていきたいと思ってきました。

予定している旅行期間は、移動すべてを含めて14日間です。まずは成田からドバイを経由してバルセロナへ、帰りはバルセロナから再びドバイを経由して羽田です(ホントは入口と出口を違う空港にしたいのですが、安く済ませるには同じ空港の方が良いようで)。航空機は前に使って良かったと感じたエミレーツ航空で、トータル12万円程です。これよりも安いものがありましたが、トランジットの待ち時間が短い、などを考慮しました。

初めにスペインを選んだのは「パエリア」が美味そうだ、というシンプルな理由です。あのデカい鉄板でライスにエビやら肉やら入っている感じがいいのです。その後は少し遊びつつ(カンプノウでのバルセロナ戦が観れればよいな・・・)、出会いがあればその導きに体を任せつつ、あるいはみんな冷たい感じならどんどん色んな国に侵入していこうと思います。

国と国の移動手段ですが、最初はユーレイルグローバルパスというヨーロッパ28カ国の横断が可能な鉄道パスが便利なように思えていたのですが、一番短い15日間乗り放題のチケットが576€(25歳以下は2等車両で377€でお安い)で、日本円換算(1€=120円。20170209)で6万9120円とかなりお高い。それに比べるとユーロラインズパスというバス乗り放題パスが15日間利用で225€(2万7000円)とお安いですね。お金を気にせずじゃんじゃん移動しようとは思っていないので、現時点ではのんびりバスの旅が良いのではと思っています。

現時点で航空券+バス代で15万円程。宿泊費+食費+その他の移動費+買い物で30万以内に抑えられればというプランです。

 

♯03 農法の鬼門「認証問題」

 同じサッカーというスポーツでも様々な戦術があるように、農業の世界でも、同じ作物生産とは言え方法には様々なものが存在します。広くは焼畑農業や有機農業といったものから、近年注目が集まる環境保全型農業の中では一番有名なのが有機農業、あるいは自然農、自然栽培、炭素循環農法、ひいては個人名を冠する○○式農業など他にも多くの農法があります。

 農業の世界で「どの農法が良いか」という話は尽きることがなく、作物生産の効率や環境保全、味など、観点によって「良さ」が変わるのが当然なのですが、そもそも私の個人的な意見をずばり言いますと、厳密な意味での農法の定義は不可能だと思っています。なぜなら、農地は一つとして同じものが存在せず、土壌は母材から有機物含量から化学性まで大きく違い、まったく同じ農法で同じ作物を栽培したとしても、農地によって結果は違ってくるからです。この点は、溶液や環境条件を完全制御できる植物工場とは大きく違う点です。

 例えば自然農や自然栽培といった無肥料を軸とする農法では、一体どこで無肥料のラインを引くかが問題となります。つまり農地としてはまったく利用されていなかった森や山の一部を開墾して始めるのが無肥料になるのか(そうすると一般の無肥料栽培はほぼこの定義から漏れることになります)、一般栽培や有機栽培を行われていた農地でも3年無肥料で栽培すればそこは無肥料農地になるのか、あるいは5年なのか、あるいは土壌の養分含量がある一定以下なら無肥料農地となるのか。ここは大変やっかいな問題です。仮に、「3年間その農地に何の外部資材を投入しないこと」を無肥料栽培の定義にしたとします。しかし3年前に大量の堆肥や化成肥料を投入しており、3年間の栽培でも土壌の養分量が著しく高かったら?それは、果たして4年目から堂々と無肥料栽培と言えるのか、は大いに疑問です。これは農法の問題に限りませんが、複雑な世界をボーダーによって単純化した途端に、矛盾はある程度生じてしまうものなのです。

 とは言え、そのような小さな矛盾が気になる私は別にして、農業の世界では農法というものが定義されることが普通です。多くの消費者は農法や農地の複雑性についてはよく知らないので、例えば「有機栽培」と書いていれば安全な感じがする、ことが購買意欲の点でとても重要です。これが、認証の最大効用です。逆に認証がないと、いくら正確な情報が記載されていたとしても消費者はよく分からないなと感じて買うことを避ける可能性が大きいのです。

 日本では、有機JASという認証制度が一般的で、平成18年に法律が制定されており明確な定義が存在しています。↓

http://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/yuuki/pdf/d-1.pdf

しかし前述したように、定義は必ず矛盾を生み、例えばこの法律では投入堆肥量の規制がないので、どれだけ多くの堆肥を投入しても有機農業に含まれることになります。また、有機農業の定義では、自然界に存在する生石灰硫酸銅で作製するボルドー液も使用が認められている資材ですが、同時に劇物でもあるため扱いには注意が必要な強力な薬剤でもあります。

 海外にも様々な認証機関があり、現在の私の見立てでは欧米の認証システムは日本に比べるとかなり進んでいる印象です。彼等はシステムを作ることに長けているのでは、と思いますが、この辺りは実際に足を運んで見に行きたい所です。近年注目されているグローバルGAP(農業生産工程管理)については今後よく検討してから書こうと思っています。

 何はともあれ、日本には有機農業という大きな定義の農法以外にも、様々な魅力あるマイノリティな農法があるのですが、これらが生産量や流通量を大きくする過程で必ず「認証をどうするのか?」という問題に突き当たります。シンプルには、基準を下げれば質を保てず、基準を上げれば量を保てなくなったりする訳ですが、それ以外にも各農法の良さが消えてしまうこともしばしばです。それぞれの農法の良さを認識しつつ、持続可能な形での認証を徐々に築きあげてゆく必要があるのです。

 

♯02 ホントに日本に農業は必要?と考えるコト

 当たり前と言えば当たり前の話ですが、農業に携わる人は皆、農業を肯定しています。「自然の中で働けるって喜びだよね。」「農業が日本を見えない所で支えているんだよね。」と、多くの農業関係者は言いますし、農業関係者が共有する感情は多くあります。私も同じように、農業は素晴らしいと思っているし、お百姓さんを尊敬してもいるし、日本に農業が必要だと思って憚らない人間です。でも一方で、農業は社会の中の一つの産業分野でしかないという認識ももっています。また、多額の税金によって支えられている産業であることも事実です。ですので、日本農業を決めるのは農業関係者だけではないことも確かです。つまり農業に馴染みのない一般の人達が、農業についてどう思っているかは、かなり重要な問題なのです。

 先日、有名な実業家のホリエモンが「食料はアメリカや中国、ロシアに作ってもらい日本人はそれを輸入すればいい」といったニュアンスのことをテレビで言っていました。そもそも保守的な農村では、ホリエモンのような既存の枠組みに怯えずどんどん新しいことを実現していこうとするスタンスを好まない人も多いのですが、それを抜きにしても、多くの農業関係者は「日本に農業なんて要らない」ことを匂わせるこうした言説に、一考の余地なしに強い反発を覚えます。これは、ある種当然の反応だとも思います。日本は、農耕民族として長いあいだ、農業を生産目的だけではなく、一つの生き方として自分たちの文化に根付かせてきたからです。しかし他方で、本当にホリエモンは間違ったことを言っているのだろうか?という疑問も湧いてきます。農業の方向性を決めるのが農業関係者だけではない以上、感情的にならずに、別の分野で成功している人の意見にも耳を傾け、肯定的な面からも否定的な面からも考えることが重要だと私は思います。

 推測の部分もありますが、ホリエモンの考えはこうです。今はテクノロジーが進んでいるから大規模効率的に作物を生産した方がどう考えてもお得。つまり大きな面積をもっている大国に農業を一任させた方が全体の観点からみてムダが少ない。小さな国で非効率な農業をやりつつ、それを維持するために多額の税金をつぎ込んでいても既得権益層をのさばらせるだけで、何もイノベーションは生まれないしジリ貧。食料の安全保障の問題とかいうけれど、エネルギーを外国に依存している以上それは論点のすり替えで、そもそも現代農業は大量のエネルギーを使うことを前提にしているから、エネルギーが止まれば自動的に食料生産もストップする。エネルギーを依存している以上、食料を依存しても同じこと。よって日本は農業以外の得意分野で稼げばいい。

 私は、このホリエモンの主張と論理は明快で、的確だと思います。論理の前提となっている事柄(依存してるからといって更に依存度を高めても良いのか問題など)については様々な意見があるでしょうが、それらの前提を踏まえれば間違いのない筋の通った主張に見えます。これに対し、番組内では「でも農家の人はこれまでずっと一生懸命がんばって・・・」のような反論がされていましたが、論理に対してそのような感情の反論を投げかけても、それは感情論として片付けられても仕方ありません。経営感覚をもつ人なら、一人一人の懇願を聞いていたら会社が潰れてしまうのでどこかで非情にならなければいけないからです。

 他方で、エネルギー依存もしているし生産効率も良くないけど、日本の農業には違う長所があるのではないか?すべてではなくても、残すべきものがあるのではないか?ということも考えられます。例えば日本酒は、最近では欧米でも人気があり、様々なバリエーションの日本酒が続々登場しています。ワインと同じように、ワイングラスに注いで香りを嗅ぎ、産地や品種、製造方法や自分の好みについてウンチクを語り合う人が世界中で増えることも非現実的な話ではなくなっています。ましてや、日本のおコメ栽培の歴史は3500年前(諸説あり)とも言われており文化的にも深い歴史ももっています。やっぱりワインはフランスのものを、と人が思うように、日本酒は日本のものを呑んでみたいと思わせられれば、産業としてどんどん活性化していくはずです。日本酒に限らず、日本の農業には農業関係者が気付いていない魅力が多く眠っています。それらを整理し、持続可能な形態な所にまでもってゆくことが今後の課題と言えます。

 何が言いたかったのかよく分からなくなってきましたが、つまり「日本に農業は必要ない」という論理的な主張に対しては、感情的に返すのではなく、「こういう農業なら価値があるのでは」という論理的な応答をする必要がある、というのが言いたかったことですね。停滞した経済発展と膨れ上がる社会保障費の問題にこれから直面してゆく日本では、農業のみならず、あらゆる業界でコスト見直しを求められる時代がやってきています。その際に、税金が前よりも少ないぞと騒いでいるのではなく、税金なしでも回していけるぜ俺たちはという意気込みで産業構造を見直し、一般の人にも理解や納得される準備をしておく必要があると思うのです。

 

 

  

 

♯01 ブログ開設にあたり

 

皆さん、こんにちは。Keitaです。

地方国立大の農学部に入学してから、様々なおコメ作りの研究を経て、お金にはつながらない博士号というものまで取ってしまった変わり種です。学士(4年生大学を卒業)や修士(学士+2年)と比べると、博士(修士+3年)は専門性はあるけれど、年齢は高いはプライドは高いは潰しがきかないは、ということで、一般の就職口はかなり限られていると言われています。はい、実際とても限られておりますorz

f:id:mroneofthem:20170121024159j:plain私の就職難事情はさて置いて、このブログを開設した理由は、「日本の農業って勿体ないな」と感じたことに端を発します。というのは、現代は農業も効率化がかなり進んでいて、一昔前は家族総出とか集落単位で助け合ってやっていたことを今では2、3人で回せるようなことが増えてきました。その理由は、農業機械や化学肥料、農薬の性能や品種開発の技術がとても高まったからですが、逆に言えば現場でコツコツ学ぶ下積み期間やマンパワーがさほどなくても、テクノロジーで生産ができるようになったとも言えます。そして、どの業界でもそうですが、作業効率が高まると商品(作物)の値段も下がるので、技術云々よりも金とデカい面積をもってるヤツが市場で強い、ということになります。日本は金と面積ではまったく強くありませんが、本来もっている別のポテンシャルは豊富にあるのに、それを全然活かせていないので勿体ないな、と思うのです。

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おコメで言うと、日本は小さな田んぼに丁寧に育てた苗を植えています。ところが、アメリカやオースラリアは日本の100倍くらいの面積の田んぼに飛行機で種をばらまいていく訳です。効率がまったく違うので、同じ市場で値段で勝負するのは、インパール作戦並に無謀な戦いです。もし同じ土俵で農作物販売で競争しましょう!ということにしたら、日本の農家が瞬間的に潰れてしまうのでそれは困るということで、政府も輸入品に高い関税をかける(おコメはなんと778%!)など、国内の農家を守っている訳です。今日(2017年1月20日)、45代目のアメリカ大統領に就任するトランプさんはTPP(関税フリーの市場を目指していこうぜ契約)不参加を表明していますが、流通テクノロジーの進歩等により市場自由化の敷居が格段に下がっている現代では、時の政権の決定次第では関税撤廃はいつでも起こり得るので、おコメに携わる者としては危機感をもっています。

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そもそも、日本という地域は、地球上で相対的にみると暖かすぎず寒すぎずで、しかも湿っぽく、植物を育てる場所としてはかなり恵まれています。例えばサウジアラビアでは、砂漠で地下水をガンガン吸い上げて肥料ばらまいて作物がとれなくなったら、「とれねぇな!はい!次の場所に移動!」という、センターピボットというもはや気持ちいいくらいの割り切った反サステナブルな農業をやっています。笑 ここまでいくとホントに潔く、持続可能とか環境問題とかを考えている自分が恥ずかしくなるくらいです。その点、日本は元々が植物が育ちやすい地域であることに加えて、何でも夢中になりやすい職人気質も幸いし様々な技術も研究も進み、そもそも稲作の歴史は古いので5円玉や刀の鍔に稲穂が描かれたりと文化的な浸透度も高く、更には寿司や日本酒といった食への出口もたくさんありバリューとしてはかなりいい訳ですね。フランスでいうワイン文化並に物語がある訳です。なんですが、実は日本人がそのことにほとんど気付いておらず、農村でも「昔はおコメ作れば儲かったけどこれからはダメだなー」みたいなムードが普通に漂ってたりします。

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そんな訳で、「日本の農業を○○!」のような大層なことは到底考えておりませんが、せっかくそのような恵まれた日本でおコメ業界に携わっている者として、様々な農家さんと出会い学んだことや分析し分かったこと、考えたことをオープンにして、農業に関心のある他の人の目に触れるようにしておいた方が勿体なくないのでは、と最近おもうようになりました。農業にまつわるサイトや本をみると、学問オンリーや現場オンリーのものは多いと思いますが、学問世界と生産現場を循環するようなものや国による農業の比較等の情報は少ないと思うので、そのあたりをまとめつつ、書いていこうかなと思っています。とは言え、趣味ではじめたブログなので、個人的に関心のあること(メモ目的も含め)を優先的に書いていこうと思っています。