おコメ博士の闇米日記

オワコンと言われがちな日本のおコメ。令和のこの時代に、グローバル視点で日本でおコメを作る意味を考えます

2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧

日本農業のディストピア① ―頭角表す北海道農業ととり残される日本農業―

北海道農業は日本農業において一人勝ちしていると以前の記事で書きました。 mroneofthem.hatenablog.com ≫北海道農業の特殊性 たかだか150年程度の開拓の歴史しか持たない一地方ながら、その広大な大地とフロンティアマインドによって、北海道は日本農業にお…

日本と世界の種苗会社勢力図

農業に不可欠な種。その種を販売する種苗会社の勢力図は、特定企業の寡占状態が続いている。有名所としてはシンジェンタ(スイス)やデュポン(アメリカ)、モンサント(アメリカ)やバイエル(ドイツ)等。とは言え近年は買収が頻繁に起こる戦国時代。シン…

農林水産省の通信簿(輸出額編)

小学生時の通知表を古いファイルから引っ張り出して眺めてみると、成績の他に、「授業態度の見直しを図りましょう」とか「学習ではじっくりと問題を読み、落ち着いて解くようにしましょう」といった、子供の態度や性格についての記述があります。 担任からの…

農業における多様性の意味 ーすべてはグラデーションであるー

私が生まれたのは食べることを良しとする家庭でした。 子供時分は朝昼晩の食事を欠かしたことはほぼないし、風邪をひけば食べてよく眠れば治ると信じる主義の下、たまに回転寿司に行けば皿を積み重ねる程に「おぉ~よく食べるね、いいぞ」と誉められました。…

農学博士になるには

前回、「博士になるには」という記事を書きました。 mroneofthem.hatenablog.com 博士にも医学博士から哲学博士まで色々いるので、ぼやんとした記事になってしまったので反省。今回は自分が取得した農学博士に絞って、マイナー情報について書きたいと思いま…

博士になるには

2018年1月5日にこんなニュースが出ました。 www.itmedia.co.jp 先生が配ったアンケートに多くの小学生男子が「学者・博士」を書いた理由を勝手に推察すると、 昨今のメディア登場率の高さや業績からして、iPS細胞の作製に成功した山中伸弥博士のイメージが強…

浜田先輩から学ぶ。この際だから国際標準を意識しようという話

昨日ダウンタウンの浜ちゃんがイギリスのBBCデビューした話を書きました。 mroneofthem.hatenablog.com そしたら今度はアメリカのニューヨークタイムスデビュー! 顔写真もバッチリ決まってます。 Mr.Hamada (笑) 芸人さんの世界からしたら盛り上がってる…

浜ちゃんBBCデビュー問題からみる現代世界のスケール

遂に我らが浜田雅功(54)が、イギリス公共放送のBBCデビュー。 『ごっつ』からダウンタウンを追跡してる私としては、遂に世界デビューでめでたしめでたし、と言いたいところ。 しかしデビューコスチュームはなんとエディマーフィーのコスプレ。 しかも黒塗り…

農業論はキモは論点整理

「論」とつくもの、すべてに該当するでしょうが、特に農業論は、論点整理が重要です。 というのも、農業がもつ顔はいかにも多彩です。 したがってどんな角度から、どんなタイムスパンで農業を見るかが論にとって極めて重要になります。 ***** 農業はそ…

石油頼みの日本農業がとるべきスタンス

農機のEV化は進んでいない。 したがって農機の稼働は石油頼みになる。 ガソリンは、はるか彼方中東から運んでくる化石資源だ。 (中東から日本への原油の主な輸送ルート) 農業の役割に「食糧安全保障」という言葉が使われることは珍しくない。 有事の際に自…

環境?しゃらくせぇや!に対抗するSDGsの『ものさし』

mroneofthem.hatenablog.comhttps://www.hokkaido-np.co.jp/article/154740 昨晩こんな記事を書いていたら、翌朝の北海道新聞にSDGsの記事が出ていました。 いやはや奇遇です。 【国谷裕子さん】SDGsの普及に取り組むキャスター:どうしん電子版(北海道…

キレイごとのようでバカに出来ないSDGs

2017年にピコ太郎さんが外務省とコラボしてSDGsのPR活動をしていました。 (↓この顔いいね) ピコ太郎 × 外務省(SDGs)~PPAP~ SDGsとは、Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称です。 表向きには、国連サミットで採択された…

バナナはつらいよ 

その昔、昭和の時代、お祭りの屋台でバナナの叩き売りを行うテキ屋のおじさんが、日本各地で見られたそう。寅さんばりの見事な口上に膝を叩いて、ついつい高価なバナナを買ってしまう人も少なくなかったとか。そこで売られていたのは主に台湾バナナ。今日本…

農業における「正しさ」とは

高校時代の倫理の資料集に、ソクラテスのこんな言葉が紹介されていました。 「大切にしなければならないのは、ただ生きるということではなくて、善く生きるということなのだ。」 宗教的バックボーンが激薄の日本にいると、こうした感覚はあまりピンときませ…

2018年の気になる農業本

元旦ということで、現時点で気になっている農業本を羅列してみます。 農協 (朝日文庫) 作者: 立花隆 出版社/メーカー: 朝日新聞出版 発売日: 1984/01 メディア: 文庫 購入: 2人 クリック: 4回 この商品を含むブログ (4件) を見る 【読書前の動機】30年以上前…

これからの日本農業の大前提

経済のグローバル化で、先進国は今やどの産業でも、工場を人件費の安い海外に移転することが普通になりました。そうしなければ、国際的マーケットの中の価格競争に到底勝ち得ないからです。先進国の経済にとっては困りものですが、発展途上国にとっては、経…

「闘うもやし」の読書感想

「闘うもやし ―食のグローバリズムに敢然と立ち向かうある生産者の奮闘記ー」(講談社:2016年)という本を読みましたので紹介。 闘うもやし 食のグローバリズムに敢然と立ち向かうある生産者の奮闘記 作者: 飯塚雅俊 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2016/…