おコメ博士の闇米日記

オワコンと言われがちな日本のおコメ。令和のこの時代に、グローバル視点で日本でおコメを作る意味を考えます

自己紹介#4 東京でも僕は「なにか」を見つけられなかった

2007年春、僕は大学生になった。

僕が入ったのは、明治学院大学の文学部(映画専攻)という所なんだけど、進学先にソコを選んだワケ(他にも中央大とかに落ちたから行ったってのもあるのだけど)は、いかにも人生をよく考えていない高校生の理由だった。

明治学院大学文学部芸術学科に進学したワケ

1.勉強しなくても入れそうだった

2.東京に校舎があった

3.好きな映画に関わる勉強だった

というだけ。なかなか世の中をナメている若造だ。

東京に行けば何かやりたいことが見つかるんじゃないかと僕は安易に考えていたんだけど、いざフタを開けてみると、明治学院大は確かに東京白金台に校舎があったのだが、1・2年生は横浜戸塚の山の方にある田舎じみたキャンパスに通わなくてはいけないのだった。

そもそも東京に行けてねぇ!orz 

つまり、僕は大学キャンパスの所在地すら知らなかったし調べてもいなかったワケ。自分でもガックリくるくらいのヤル気のなさだ。

 

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なんで僕たちは「東京にいけば何かが変わる」なんて思っちゃうんだろうね。

高校生から実家を出ていたから一人暮らしの解放感もなく、青春を傾けた激しいサッカーの義務からも解放され、授業に出さえすれば単位はもらえるイージーな大学生活だったから、気の抜けた炭酸のような大学生活がはじまっていた。

さすがに何かをやろうと思って、バイトは色々した。

セブンイレブン、警備員(超体育会系の帝国警備で)、山崎製パン(当時評判が悪かったので敢えて)、倉庫仕分け作業、ティッシュ配り等々、大学生があまりやらなさそうなバイトを選んだ。その理由は、お金が必要だったというより大変な仕事の経験をしたかったから。やる気はなかったけど、「知りたい」っていう知的好奇心はあったワケね。

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山崎製パンの工場の中で、「おはぎを作る機械の高い所にコメを入れる」作業を一日中やっていたことがある。なにかとコメと因縁があるね

それらの経験は社会の側面をみるいい機会になったけれど、いくらバイトをやったって、じゃあ自分が何をしたいかを見つけることは出来なかった

無情にも時間は過ぎていき、僕は大学二年生となり、研究室がどうだとか、就職がどうだとかいう話もチラチラ聞こえはじめてきて、僕は焦りはじめた。

「このままなんとなく就職していいのだろうか?」

よくある大学生の話だけど、例にもれず僕もそう思ったワケ。なんというか、私立文系の就職先って本当にツブシがきかなくて、学生時代に映画を専攻していたのに、就職先は銀行、旅行会社、航空会社、公務員、教育委員会とか、そういうことがフツーだったんだよね。なんのために大学いったの?みたいな。

だから割とすぐに、「このままなんとなく就職していいのだろうか?」という問いに僕はNOという答えを出すことが出来たんだけど、「 じゃあ何を?」という答えにはまだまだ答えることが出来なかった。

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だから、あの時は自分の人生これからの社会について一番考えた時代である。

もちろん本や新聞を読んで情報を摂取したりもしたんだけど、大して人にも相談せず、一人で必死になって考えていたという気がする。あの時が、僕の船の針路を変えるターニングポイントだった。

結論、僕は「農業」を選んだワケなんだが、その結論に至るまでに色々な可能性を考えた。

僕の思考の特徴として、中長期的にモノゴトを考える所がある。なぜかというと、今の時代世の中の変化のスピードが速いので、短期的には状況があまりにも刻刻と変化してしまう。それでは、自分のスタンスを決めることが難しいし、大きな流れに翻弄されてしまう。フラフラしていれば、知識や経験も積み重ねることが難しい。だから中長期的、少なくとも10年くらいのスパンで取り組むべきことを考えていた。

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2007年ごろの当時もIT化を中心として世の中が大きく変化してる時期で、これまでの社会の前提がどんどん崩れるだろうというムードだった

僕は割と自信家なので、ゼロから何かを始めても追いつけるという根拠のない自信をもっていた。 だからどんな業界、どんな仕事、どんな技術や能力を身につけるべきかを、ゼロから考えた。

それこそITなのか、金融なのか、芸術なのか、モノづくりなのかっていうくらいにゼロから。

で、次のような条件で僕は自分が飛び込む業界を選ぼうとしていた。

1.自分が楽しさを感じれそうなもの

2.産業自体が数十年継続しそうなもの

3.そこそこは食えそうなもの

それで、僕は農業を選んだワケなんだが、「農業が絶対的な答えだ!」という訳でもなくて、他の業界と比べたら相対的に農業がいいんじゃないのかなぁ~という感じ。決断としては大きな決断だったのだが、「ゆるふわ」といえば「ゆるふわ」な決め方でもありました。

ということで、自己紹介シリーズ第4編はここまで。自分でやろうと思ったくせに、なかなか疲れてきましたが。とりあえず次回は20歳くらいの僕が飛び込む世界として農業を選んだ理由ももう少し詳しく書いてみます。