おコメ博士の闇米日記

オワコンと言われがちな日本のおコメ。令和のこの時代に、グローバル視点で日本でおコメを作る意味を考えます

農業を俯瞰的に考える上で参考になるWebページ達

農業情報にも色々ある訳ですが、「いざ鎌倉!」ならぬ「いざ農業!」という身としては、「こうやって栽培したら上手くいったよ」というのが一番知りたいトコロ。

鎧兜を着た武士のイラスト

でも少し長期的に農業の方向性などを考えようとすると、「有機農業をしてる人は日本にはどれくらい?」とか「米の価格はどういう風に推移してきてる?」とか「アメリカと日本の農業構造の違いはなんだろう?」とかが知りたくなってきます。

農業の世界は、仮想通貨業界みたいに(最近はなにかと仮想通貨と対比させたがる僕(-_-;))瞬間瞬間で変わってく訳じゃないので、基本的データを読み解ければ10年後の変化をある程度予測できるような気も。

そこで、そんなマクロな視点を得るために必要な情報をどこから集めるかを、今回は紹介してみようという企画。

 

1.日本国内のコメ事情や政府が考えてるコトを知る。

現時点では、農林水産省の米をめぐる参考資料のページが1番いいと思ってます。

米をめぐる参考資料:農林水産省

今年も2月に「米をめぐる関係資料」というタイトルでPDFファイルが公開されています。68ページとそれなりのボリュームがある情報ですが、これを読んでおけば、戦後の日本のコメの消費量や生産量の推移だったり、近年政府が力を入れている農地集積・省力化・低コスト化の流れを見ることが出来ます。

もっと細かいデータ(今年の収穫指数とか県別の収穫量とか)を知ろうと思ったら、同じく農水省の統計情報も役に立ちますね。

統計情報:農林水産省

 

2.経済界側が農業をどう見てるかを知る。

農業といえば農水省と思いがちですが、今や経済産業省の影響力はとても大きくなりました。一般的な国民感情でも、国土や農業者のことは実感として湧きずらいので、悲しいことに日本農業はどれだけ儲けられるのか?が関心事になりがちです。

成金のイラスト

農業を経済的側面からのみ見ることの弊害は大きいですが、残念なことに当分その傾向は続く感じ。なので、現実対応としては経済側から農業がどう見られてるかを知ることも、冷静な現状認識には重要だと思っています。

なので、例えば経産省のこんなページを見て、農業のGDPや輸出総額を他産業と比較するのも、新鮮な視座を与えてくれます。

www.meti.go.jp

農業が一産業として捉えられている図をみるってこと自体が、一つの俯瞰的視野を作る上で役立ちますからね。

他にも、農業も現状としては石油エネルギーが欠かせませんから、エネ庁のデータを見るのも個人的には面白さを感じています。

 

3.環境と農業の関係性についてを知る。

農業と言えば環境との関わりが欠かせません。近年だと異常高温でコメが白く濁りやすくなったり、 リンゴの栽培適地が北上していたり。また逆に、水田や牛からメタンガス等の温室効果ガスが出てたり、ってこともあります。農業と環境は相互に関係してる訳ですね。

シンプルな人間関係のイラスト(棒人間)

「環境」というのは、あまりにも膨大なものを対象にしてるので、なんのことやら、って人も多いのが現実。

でも、今後環境を考慮しなくちゃいけない機会はどんどん増えるでしょう。実際の気候問題としても、社会的な法制度に適合するという意味でも。

ということで、環境省のデータ、特に白書なんかは、世界全体の傾向も紹介してくれているので、わざわざ英文を読まなくてもよかったりします。

環境省_平成29年版 環境・循環型社会・生物多様性白書 状況第1部第2章第3節 パリ協定を踏まえた我が国の地球温暖化対策

今後は以前記事で紹介したSDGsという観点が国際的にも日本でも聞く機会が増えそう。

mroneofthem.hatenablog.com

 

 

4.自分の農地の土壌特性を知る。

これが一番現実に即した情報?ですかね。農研機構では全国の土を対象とした土壌情報を無料で公開しています。

グライ土とか火山灰土とか低地土とかね。

自分の農地が全国的にみてどんなタイプの土に分類されるのか?を知ることは、結構重要です。このサイトで得られる情報と、実際の農村の先人達に話を聞いてみて、整合性を確認してみるといいと思います。精度100%ではないですからね。

栽培に活きるかどうかは別にしても、一つの知識として面白いですよ。

soil-inventory.dc.affrc.go.jp

 

5.有機農業の科学的情報を知る。

有機農業といえば学問世界でも西尾道徳先生がとても著名です。

かなり前から以下のブログを開設していて、世界の農業にまつわる科学論文を紹介してくれているのでとても勉強になったり。

ただ書き方としてはかなり専門的なスタンスなので、ハードルが高いかなという気もしています。

西尾道徳の環境保全型農業レポート

 

他にも日本国内の情報だけ見てるのは客観性が乏しくなるので、FAOSTATやIPCCのウェブサイトもいいですが、英語だけなのでハードルが少しありますね。

私服で働く人のイラスト(白人男性)

希望的観測ですが、海外サイトからの重要なデータなどもそのうちまとめていけたらと思っています。